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Bスポット療法(EAT療法とも言う)は上咽頭へ直接、塩化亜鉛溶液という薬剤を塗る治療法で、後鼻漏や喉の違和感などの症状改善にかなりの効果が期待できるとして、現在注目を浴びている治療法です。
上咽頭とは鼻の奥にある部分のことで、鼻とのどの繋ぎ目の部分を指します。
口から見ると口蓋垂(のどちんこ)裏側の上部周辺の部分です。
上咽頭は鼻から入った空気がぶつかる部分のため、ホコリやウイルス、細菌にさらされており、炎症が起こりやすい場所でもあります。この部分の炎症を抑えることにより治療効果を発揮します。
さらにこの部分には免疫機能も集中しているため、薬剤による収れん作用と綿棒による刺激でIgA腎症や掌蹠膿症などの免疫系への治療効果もあると考えられており、当院での治療実績もあります。
・長引く喉の違和感
・後鼻漏
・喉の痛み
・のど風邪
・起立性調節障害などの自律神経失調症
・その他免疫が関係する IgA 腎症 や 掌蹠膿疱症 にも効果があるとされています。
・最近では、新型コロナ後遺症の全身倦怠感等への有効性も多く報告されています。
当院では患者さんから申し出のあった症状や、内視鏡などを使用して確認した幹部の状態、レントゲン写真による副鼻腔炎の合併状況などから総合的に判断し、Bスポット療法をお勧めしています。
始めからBスポット療法をご希望には、その旨受付時にお申し出ください。
通常、週1〜2回の頻度で行い、4〜5回目あたりから効果を感じられる患者様が多く、10〜15回程度継続することにより更に効果が確実となるとされています。
なお、この治療法は別途費用のご負担なく、通常の処置治療の範囲内で受けることができます。
当院では使用する塩化亜鉛溶液の濃度を 0.5%、0.75%、1.0% の3段階用意し、最初は刺激の少ない低濃度から優しい塗布で開始し、慣れてくるに従い順次濃度を上げるとともに、しっかり塗るようにして、塗布時の痛みの緩和と治療効果の両立を図るようにしています。
また、お薬を塗る場所も、鼻と喉の2箇所から行い、より広い範囲に効果が行き渡るようにしています。
炎症がある患部に直接薬剤を塗布するため、治療開始はある程度痛みを伴います。特に炎症が強い患者さんの場合は痛みも強く、場合によっては炎症部分から少し出血することがあります。
しかし、出血とは言っても唾液や鼻水がピンク色になる程度で自然と治まりますので心配はいりません。この痛みは炎症が治まるにつれて弱くなっていきますし、それ以上に、元の疾患による違和感の改善効果を訴えられる方が多いです。
なお、痛みに弱い方は、処置前にお申し出ください。多少効果は落ちますが、弱めに処置いたします。
また、頻繁に来院することが困難な方には、無理に頻回通院しなくても来院時のみ処置するように対応いたしますのでご安心ください。