第27回日本耳鼻咽喉科学会専門医講習会

名古屋国際会議場で開催されていた第27回日本耳鼻咽喉科学会
専門医講習会へ行ってきました。

今年は特に、花粉症・アレルギー性鼻炎に対する舌下免疫療法がトピックスと
なっており、それに対する講習会も合わせて受講してきました。
舌下免疫療法は、人工的に精製した抗原を継続的に体内に与えることにより身体を
慣らし、実際の抗原が来たときの身体の反応を小さくする治療法です。
これまでは少量の抗原を皮下に注射する皮下注射免疫療法が減感作療法として
大学病院既で行なわれてきましたが、医院にかなりの頻度で通院しなければならない
ことや、まれに起こるアナフィラキシーショックの問題があり、当院では行なって
おりませんでした。
それに対して舌下免疫料府は、口腔内等に副反応が生じる可能性はあるものの
重篤な副作用のリスクは小さく、医院に通っていただく頻度も少なく、自宅で
継続していただくことができ、何より痛くないので、希望される患者様がおられ
ましたら積極的に対応を考えていきたいと思います。
間もなく厚労省の認可が降り、来年4月より実施が可能になります。
当初はスギ花粉症に対する治療法としてスタートするが、近いうちにダニに
対する薬液も提供されるようになると、ダニアレルギーや喘息の治療法としても
応用されていくものと期待されています。
また、併設されていた医療器械展では耳鼻咽喉科関係の最新の器械が各社により
展示されていましたが、中でも眩暈(めまい)の検査で目の動きを拡大して診る
装置がが進化した赤外線方式のものが、さらにiPadと連繋して展示されており、
大変興味をそそられました。
日常診療に役立つものとして、近日中に導入したいと考えています。
最新の耳鼻咽喉科領域のトピックス情報を得られた有意義な講習会でした。
院長